【Q&A】卵管水腫の治療はすべき?~岡野先生【医師監修】

てんさん(23歳)
18歳の時にエコー検査で「卵管水腫がある」と言われ、現在まで様子見をしてきました。
結婚もしたのでそろそろ妊活をしたいのですが、先に卵管水腫の治療をした方が良いでしょうか。

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

【医師監修】岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)
川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

左右ともに卵管水腫の状態であれば、自然妊娠は不可能になります。この状態で妊娠を目指すとすると、体外受精か腹腔鏡手術(卵管形成術)の選択になると思います。

卵管形成術が成功した場合は自然妊娠が可能ですが、再度卵管水腫が発生したり、子宮外妊娠のリスクがあります。

卵管水腫が高度の場合は卵管形成術ができず、また、体外受精治療で胚移植を行う際に着床の妨げになる場合もあるので、卵管切除をしたほうが良い場合もあります。その場合は、体外受精での妊娠を目指すことになります。

できるだけ保険診療内での治療を希望とのことですが、体外受精も一部先進医療以外は保険適応ですので、現在の状態を担当医と相談され、選択されるのが良いと思います。

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