タイミング法1回、人工授精1回、採卵1回、体外受精(ふりかけ法)実施しました。
AMHが1.01と低く、PPOS法(レトロゾール 、ゴナールエフ、ルトラールにて卵巣刺激、オビドレル、ブセレリンで排卵誘発) で採卵は4つでした。
4つ採れたうち1つが未成熟卵、2つが3PN、1つが2pbで受精するも3日目で分割停止とのことで移植できず、再度採卵することになりました。3PNは恐らく多精子受精とのことですが、次回は顕微授精の方が良いでしょうか?
また、他に適した卵巣刺激法はあるでしょうか?
福田ウイメンズクリニックの福田先生に聞いてみました。
東邦大学医学部卒業、東邦大学医学部大学院修了。医学博士(
●むむさんの場合、 3PNが多く見られたのはどのような原因が考えられますか?
3PNの原因の多くは多精子受精です。卵子の異常もありますが、回収できる卵子は選べないので対応は難しいと思います。
●3PNを解消する方法として、次回の採卵では顕微授精を実施した方がよいでしょうか? また、未成熟卵や2pbの発生を防ぐための対策は何かありますか?
多精子受精を防ぐ方法として精子1個を卵子に注入する顕微授精があります。未受精卵はおそらく卵胞発育が遅かったものから回収されている可能性があります。卵巣刺激スタート時に卵胞の大きさが不揃いであったりすると卵胞が小さいものから未成熟卵が回収される可能性はあります。ただ小さい卵胞からも成熟卵が回収されることもあること、オビドレル、ブセレリンで排卵誘発を行っていることを考慮すると今回未成熟卵が1個回収されたことに対しての対策は難しいと思います。
●AMH値が1.01と低めのむむさんに対し、 PPOS法以外で適した卵巣刺激法があるとすれば、先生なら何を提案されますか?
卵巣刺激の方法はAMHだけで判断するのではなく卵巣刺激開始時の卵巣の状態を診て判断します。卵巣の状態が良ければ(発育しそうな卵胞が多数見られる場合は)Short法なども検討します。一方で発育しそうな卵胞が少なければ内服薬を中心とした卵巣刺激を考慮します。
●むむさんの状況において、再度の採卵に向けて何かできることなどアドバイスをお願いします。
2pbで受精するも3日目で分割停止に対して3日目以降に分割停止する場合、精子側の要因が指摘されており先進医療のZymot(マイクロ流体技術を用いた精子選別)を使用し精子選別を行うことにより改善する可能性があるため、先進医療のZymotを使用しての顕微授精を勧めます。