ちぃいきゃんさん(37歳)
井上先生にお聞きしました。
【医師監修】井上 善仁 先生 昭和59年3月、九州大学医学部卒業。同年4月、九州大学医学部婦人科学産科学教室入局。平成20年4月、福岡大学病院准教授。平成28年7月に井上善レディースクリニックを開院。スタッフ一同が協力して良いクリニックを作っていき、一人でも多くの患者さんに満足していただけるよう努力している。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
卵巣予備能(AMHで測定される)の減少程度は個人差が大きく、 比較的長期間保たれる方もいればやや早めに減少していく方もおら れます。 これは何かをしたら遅くできるというものではありません。 唯一の対策としては更に卵巣予備能が低下する前のできるだけ早め の時期にARTを開始することだと思います。
甲状腺機能は亢進していても低下していても妊娠率や流産率に大き な影響を与えます。 記載はありませんでしたが甲状腺自己抗体が陽性の場合はさらに影 響が強く出ることが知られています。 しかしチラーヂンS等の薬剤で甲状腺機能が正常化していれば大き な問題にはなりませんのであまり心配されることはないと思います 。
「何回目の移植で妊娠できるでしょうか?」 との質問には解答することが非常に困難です。 採卵数やできた胚の質がどうかなど色々な因子がありますので実際 には採卵してみないと予想は難しいと思います。 もし良好な胚が得られたら1回目で妊娠されることも可能であると 思います。ちなみに37歳のかたの移植あたりの妊娠率は39%、 生産率は25%です。決して低い値ではないと思います。 年齢からは6回の移植が保険で可能で、原因不明不妊でもあり、 また治療年数も2年と長くなっておられるので、 まずは勇気を出してART治療を開始してください。 サプリとしては葉酸とビタミンDは摂取されることをお勧めします 。