保険適用開始後に採卵し、凍結胚盤胞が7個あります。
体外受精を行い、3回陰性の結果が出て今月4回目の移植を行います。
ただ、6回の制限があるため、今回を含めて残り3回・胚盤胞は4個。2個移植を2回して、再び保険適応料金で採卵をし、残り1回を初期胚と新たに採卵した胚で移植するか、今残っている胚盤胞を1個ずつ移植して、7回目以降さらに今後の採卵も自費で行うか悩んでいます。
双角子宮なので通常よりも狭く、2個移植すると双子や早産などのリスクも聞いてます。
今残っている胚盤胞のグレードも3CB・4CBなどです。
費用を少しでも減らしリスクを承知で妊娠を目指すか、高額費用にはなるが不安要素をなくすために1個ずつ移植して長期で挑むか…
担当の先生も私達夫婦も悩んでいます。
森 敏恵先生にお話を伺いました。
日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会会員、日本受精着床学会会員、日本卵子学会会員。神戸や滋賀県の産婦人科などを経て、草津レディースクリニック院長に就任。「笑顔になれるクリニック」をめざし、臨床心理士による心のケアなど、心身両面の治療を大切にしています。
治療には色々な選択肢があり、そこに費用面も含まれるとさらに選択肢が増え悩ましいですね。
双角子宮は不育症の原因にはなりますが不妊症の原因にはならないと言われています。
3回の移植で妊娠に至っていないのは双角子宮が原因ではなく、一般的な子宮の方の原因と変わらないと考えられます。
2個移植すると双胎のリスクが高まり、双角子宮の妊娠は早産のリスクが高まります。双角子宮だから双胎のリスクが上がるわけではありません。
2個移植するか1個ずつ移植するかということに関しては、私は1個ずつ移植することをお勧めします。日本生殖医学会が発行している「生殖医療の必修知識2020」にも載っていますが、2個移植と1個移植では妊娠率にほとんど差はありませんが、2個移植では双胎を妊娠する確率が明らかに上昇します。双角子宮で早産のリスクがあるところに、2個移植で双胎妊娠になればさらに早産リスクを高める可能性があるということになりますね。1個ずつ移植を選択すればこのリスクの上乗せは回避できますので、私は1個ずつ移植することをお勧めします。
胚盤胞のグレードも気にされているようですが、妊娠の可能性がない胚は凍結しないと思いますので、1つ1つの胚の可能性を信じて移植をうけられてはいかがでしょうか。
費用面は気になるところだとは思います。しかしリスクを承知でといっても、リスクを負うのはお母さんだけではなく赤ちゃんたちもです。もしそうなった時、あの時リスクを下げる選択をしていたら赤ちゃんに負担をかけることはなかったかもしれないと後悔されるのではないでしょうか。
今赤ちゃんのためにしてあげられることとして私はリスクの回避を選択しますが、治療を受けていらっしゃる方の状況で何を選ぶか変わってくると思います。これは今回頂いた文面から私が選んだ選択肢ですが、星影さんは担当の先生と相談して星影さんなりの選択をしてくださいね。