【Q&A】転院~岡野先生

ぱんださん(34歳)

今の病院で体外受精をして6年目くらいになります。
毎回受精卵ができ、胚盤胞にもなります。
しかし、移植を10回以上しても着床しません。
着床前診断以外の検査はすべてしました。
転院を考えたほうがいいですか?

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

胚盤胞に発生し、移植を10回以上実施しても着床しないとのことで、なかなか厳しい状態だと思われます。

検査も着床前診断以外は全て受けておられるとのことですが、子宮内膜着床能検査、ご夫婦の染色体検査は受けておられますでしょうか?

もし、受けておられないようなら、考慮しても良いかと思われます。

また、年齢からすると10回以上移植していれば、確率的に数回は着床しても良いかと思われますが、Th1/Th2の値が高いようですので、タクロリムスの併用も考慮したいところです。(現時点では保険適用にならないので、自費診療となります)

着床前診断も考慮されてよいと思いますが、これも自費診療になります。

胚移植の方法を変えてみるのも、一つの手段だと思いますが、ホルモン補充周期と自然周期のどちらも試されましたでしょうか?

転院するかどうかは難しい問題ですが、現在通院されている病院がこれ以上打つ手がないということであれば、転院を考えられても良いかもしれません。

当院でも、他院で複数回治療してうまくいかず、転院されてきて無事妊娠されることはありますし、逆に当院から転院されて、新しい病院で妊娠された方もいらっしゃいます。

環境を変えてみるのも良いのかも知れません。

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

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