【Q&A】判定日陽性後のhCG低下~田中雄大先生

田中雄大先生にお伺いしました

メディカルパーク湘南 田中 雄大 先生 慶應義塾大学医学部卒業。日本産科婦人科学会専門医、日本生殖 医学会生殖医療専門医。大和市立病院産婦人科勤務、内視鏡手術 の専門病院を目指した矢崎病院婦人科での勤務などを経て、2009年、 矢崎病院に不妊治療専門の湘南IVFクリニックを開設。その後、2012 年にメディカルパーク湘南を開設。聖マリアンナ医科大学非常勤講師。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
 ケイティさん (42歳) 胚盤胞を移植後、途中で出血らしきものがありました。
胚盤胞のグレードはよく、「期待できる」と言われていました。アシステッドハッチングありで5AB。
判定日はhCGが100を超えており、陽性判定。
薬は継続しています。
次の診察までに同様の茶色い出血が数日あり、
診察日はhCGが2まで低下していました。
原因は何でしょうか…

・胚盤胞移植後の出血原因として、どのようなことが考えられますか?

出血の原因は不明です。今回の流産(化学流産)が、すでにその段階から始まっていた可能性は否定できませんが、移植後に出血があっても着床することもありますし、逆に出血が無くても着床しないこともあります。少なくとも、今回出血があったからと言って、次回以降の移植後は絶対安静にして過ごすなどの必要性は無いかと思います。

 

・陽性判定後の診察でhCGが2まで下がったそうです。原因や対策等があれば教えてください。

 

今回のケースは、典型的な化学流産だと思います。まず、ケイテさんにご理解頂きたいのは、流産の圧倒的大多数は、卵側に原因があることです。グレードが良い、というのは、形態学的な判断です。

つまり、「見た目」です。グレードが良くても、細胞の中の染色体の本数などに異常がある場合が実はとても多いのです。40歳以上になると、いわゆる良好胚盤胞でも、PGT(着床前診断のことです)をしてみると、8割から9割に異常が見つかることが分かっています。

卵側の異常が原因である以上は、移植後に安静にするとか、食事を気を付けるとか、そういった次元ではなく、患者さんには何も出来ないことになります。移植する前から結果が決まっているわけです。ただ、抗リン脂質抗体が陽性となっているので、移植後は、血液をサラサラにするために、小児用バファリン(アスピリンのことです)とヘパリン(これは注射です)は併用したほうが良いかも知れません。そして、また採卵をした際には、凍結する前にPGTをやられると、染色体異常が事前に分かる可能性があります。ご検討下さい。

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