高度生殖医療に進むと期待が高まりますね。
そんな時になかなか着床しない・・・
どんな治療法で臨めばよいのでしょうか?
浅田先生に聞いてきました。

その後、授からず、採卵してスプリット法にて凍結胚を3個(グレード4AB、4BB、4BC)得られました。
凍結胚移植しましたが、1回目(4AB)は失敗。
凍結胚も多くなく、もしかしたら、着床の窓がずれていたらどうしよう…という不安な気持ちです。
ERA検査は高額なので、子宮内の細菌培養と不育症検査をしましたが、問題ありませんでした。染色体検査は行っていません。
先日、2回目の胚移植(4BB)を終えました。
どちらも、アシステッドハッチ、エンブリオグルーを実施しています。
良好胚を移植しても妊娠に至らない場合、どうしたら良いでしょうか?
やはり回数を重ねるしかないのか、仕事のストレスが関係しているのか…。それともERA検査を実施して着床の窓を確認した方がいいのでしょうか?
人工授精で妊娠されたけれど流産され、その後、移植されたが結果が出なかったため着床の窓がずれているのではないか、と心配されているということですが、ERA (子宮内膜着床能) 検査については、エビデンスが非常に低い検査である、というのが現在の見解です。
「子宮内膜が色々妊娠の調整をしている」と言われている方もいますが、
その影響は非常に小さく、その証拠に子宮内膜がない異所性妊娠(子宮外妊娠)でも妊娠することがありますし、他人の子宮においても卵の年齢に応じた妊娠率が出ることが分かっていますので
子宮が卵を選んで妊娠をしているという考えは科学的ではないと思われた方がよいと思います。
アシステッドハッチ、エンブリオグルーのエビデンスレベルも非常に低いものです。
また、世界を見ると過酷な環境下でも妊娠、出産はありますので、ストレスもあまり関係がないと思った方がよいと思います。
ただ、コロンさんがどうしても何か検査をしたい、と希望されるのであれば、PGT-A検査をお勧めします。妊娠の本質は、受精卵そのものの遺伝子の発現ですが、遺伝子の塊である染色体の数が違っていたら、多くの胚は成長することが難しいです。PGT-A検査は、胚の染色体を調べるため、現在、一番有効な検査です。
ただ、凍結胚移植を行う時にそのプロトコルがずれていたら当然、着床の窓もずれていることになります。
きちんとしたプロトコルで凍結融解胚移植を行うことが重要です。