【Q&A】着床の窓を知る検査は有用ですか?~政井先生

なかなか着床しない時…着床の窓がずれているのでは?

そう思うこともあります。

どんな時に検査するべきなのでしょうか?

政井先生にお聞きしました。

政井 哲兵 先生 鹿児島大学医学部卒業。東京都立府中病院、日本赤十字医 療センター、佐久市立国保浅間総合病院、高崎ARTクリニック 勤務を経て、2014年に佐久平エンゼルクリニックを開院。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

ころんさん(33歳)

1年前に人工授精で妊娠しましたが7週で稽留流産してしまいました。
その後、授からず、採卵してスプリット法にて凍結胚を3個(グレード4AB、4BB、4BC)得られました。
凍結胚移植しましたが、1回目(4AB)失敗。
凍結胚も多くなく、もしかしたら、着床の窓がずれていたらどうしよう…という不安な気持ちです。
ERA検査は高額なので、子宮内の細菌培養と不育症検査をしましたが、問題ありませんでした。染色体検査は行っていません。
先日、2回目の胚移植(4BB)を終えました。
どちらも、アシステッドハッチエンブリオグルーを実施しています。
良好胚を移植しても妊娠に至らない場合、どうしたら良いでしょうか?
やはり回数を重ねるしかないのか、仕事のストレスが関係しているのか…。それとも
ERA検査を実施して着床の窓を確認した方がいいのでしょうか?

これまで得られた3個の胚盤胞をみるとたしかにグレードもよくて妊娠してもよいかなという印象です。もちろん、実際のところは移植してみるまではその卵が赤ちゃんになれるかどうかは分かりません。

細菌検査や不育症の検査なども一通り受けておられるとのことなので、たしかに残された検査として考えられるものとしては染色体検査を除けばERA検査にはなってくるかと思います。
検査会社の発表にはなりますが、反復着床障害の30%程にいわゆる着床の窓のズレがあるという意見もあるようです。

当院でも、特に良好胚盤胞を移植しているにも関わらず全く着床しないケースで特に2回目以降の移植の方に対してはERA検査とEMMA検査、ALICE検査をセットで行うことを提案はしています。(当院の方針としては、検査についての情報提供をしっかり行い、最終的には患者様の希望や意見を参考にして相談しながら実施するかどうするかを決めるというスタンスです)

過去に人工授精での妊娠もある(流産になってはおられますが)ようですので、元々が全く妊娠ができないということではないのだと思います。患者様の年齢も比較的若く、卵のグレードも悪くないことから、十分妊娠するチャンスはあると思います。


卵の可能性を信じて、あとはその卵をいかによい環境で戻してあげるかという考え方になるかとは思いますが、ERA検査やEMMA,ALICE検査は受精卵を戻すための環境の良し悪しを確認するための手段と考えてみてはいかがでしょうか?

もちろん、仕事などによるストレスは子宮内環境の悪化につながる一つの要因にはなると思いますが、視点を変えると、仕事は不妊治療以外に気を向けるためのto doという考え方もできると思います(不妊治療だけにのめりこむと、治療がうまく行かない場合に気を紛らすものがないため、当院では仕事はそのような状況をさけるための逆に気晴らしと考えてみてください・・・のような話をしています)仕事と治療をうまく両立出来たらいいですね。

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。