移植をすれど、なかなか結果が出ない…今できる検査は何でしょうか?反復着床不全を疑いながら、ご質問頂きました。
セントマザーの田中先生にお答えいただきます。
田中 温 先生(セントマザー産婦人科医院)順天堂大学医学部卒業。越谷市立病院産科医長時代、診療後ならという条件付きで不妊治療の研究を許される。度重なる研究と実験は毎日深夜にまで及び、1985年、ついに日本初のギフト法による男児が誕生。1990年、セントマザー産婦人科医院開院。日本受精着床学会副理事長。順天堂大学医学部客員教授。
たまのさん(40歳)38歳から治療開始しこの5月で40歳になり、不妊治療歴丸2年です。 これまで4回採卵し、以下のように6回移植をするも、陽性判定に至らずにいます。 分割胚 hcg反応なし 胚盤胞 hcg反応なし 分割胚 hcg反応あり(化学流産) 分割胚 hcg反応あり(化学流産) 分割胚 hcg反応あり(化学流産) 分割胚 hcg反応なし 現在は、4つ凍結胚盤胞がありますが、いずれも同じ採卵期での一番グレードのよかったものでは着 床しておらず、過度な期待はできないと主治医から言われています。 そのため、気力のある少しでも若いうちに採卵をと思い、来周期でもう一度採卵し、そこから移植を 予定してます。 その前提で、採卵後、移植の前に反復着床不全の検査を受けた方がいいか悩んでいます。移植を 繰り返しつつ、陽性にならないことに精神的な辛さを感じています。 過去の受精卵達のグレードが悪いわけではなかったため(いずれも上から1.2個目)自身の側に何か 理由があるのではないかと心配に思っています。 ALICE検査、EMMA検査など、できる検査をしてから移植に臨む選択肢もあるのではと思うのです が、主治医への相談結果は、3回は着床しかけているためその必要はないのでは、とのことでした。 反復着床不全というのは、hcgが出ていれば該当しないものでしょうか。 よろしくお願い申し上げます。
あなたの場合にはPGT-Aが最も適した治療法だと思います。
40歳の卵巣の体外受精での染色体異常は70%近くありますので、胚盤胞を5つためて検査に出せば1つは正常胚が認められ、40歳でのPGT-Aの正常胚(判定A)移植の妊娠率は50%となりますので、今までの結果よりも高くなると思います。
ALICE、EMMA検査よりもPGT-Aが先だと思いますよ。
定期的に流産は妊娠胎嚢を認めた場合は適応となりますので、あなたの場合には反復着床不全でいいと思います。