浅田 義正 先生 名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。
タムタムさん(37歳)移植当日、ホットカーペットでうつ伏せの姿勢を取ってしまった後に気になり色々と検索したところ、 ①胚移植後にカイロなどでお腹を温めることは避けたほうがよい。
②電磁波の影響について
①について調べるならでホットカーペットやIH機器の使用は先天性異常を起こしやすい。
と書かれているページがありました。
実際はどうなのでしょうか。
また普段、自転車を使っているのですが胚移植後は避けた方がいいという意見もあるようですがど うでしょうか。
よろしくお願いいたします。
胚移植後に“カイロでお腹を温めることは避けた方がよい”や“電磁波の影響”等、色々な情報を見られているようですが、逆に“カイロでお腹を温めたり、ホットカーペットやIHを使用したりして避妊することができるのか、“妊娠してしまったけど自転車を使用して流産させることができるのか”と考えてみてください。
本当にそれが有効な手段であれば、色々なことに利用されているはずです。
自然妊娠する時に、着床の時期などは誰も意識していませんし、妊娠しても、それが分かるのは先のことです。その間は、普通に生活をして、なかにはマラソンをしている人、歩き回っている人、ホットヨガをしている人も当然いると思います。それらをしたから、妊娠の結果が変わると思われているのは間違いです。子宮の中の着床する部位は、骨盤の中心部にあり、深部体温で守られている箇所ですから、外の温度には影響されにくく、また子宮は割と柔軟に動くことができるため、振動の影響も受けにくいです。
”妊娠するために、やらなければならないこと”ではなく、全く関係ないことに対して“影響があるのではないか”、と悩まないようにする方が大切ではないかと思います。影響があると言われる事柄が、100%影響があるのか、10%なのか1%なのか0.1%なのかを定量的に判断し、本当に大切な事を優先して行っていくことが非常に大切だと思います。