知りたい!卵子と老化

漢方における卵子の老化とは どんな状態のことなの?

年齢とともに老化するといわれている卵子。

漢方を専門としている薬剤師で不妊カウンセラーの資格を持つ健伸堂の古村滋子先生に、 卵子の老化について、漢方の視点からの考えを伺いました。

漢方から考える卵子の老化

卵子の老化とはどんな状態をいうのでしょうか?

古村先生 女性は体の老化にともなって、 30 代後半から急激に妊娠率が低下するといわれています。

中国の養生書の古典『黄帝内経(こうていだいけい)』の中でも「腎(じん)は女性の生殖能力を司る。

腎気は7の倍数の年に変化をもたらし、 35 歳になると腎気が衰えはじめる」と書かれています。

具体的には髪の毛が薄くなる、顔や体の皮膚の張り、艶がなくなる、おりものが少なくなるなど、全身の症状として現れます。

このことは現代医学における妊娠 力の考え方とも整合しています。

加齢とともに卵巣機能が低下し、卵子の数が減少すると同時に卵子の質や着床率も低下します。

卵子が減少するスピードには個人差がありますが、中医学の教えでも腎気の衰えには個人差があるとされています。

ストレスも原因になる

卵子の老化の原因は年齢だけでしょうか。他にも原因がありますか?

古村先生 食事、運動、睡眠などの生活習慣や、家庭や職場などの環境から受けるストレスなど、これまでに生きてきたなかで自身がつくり上げてきた体質が大きく関わっています。

たとえば、ストレスによる暴飲暴食が肥満につながり、肥満が高血圧、糖尿病、心疾患などの生活習慣病の原因となりやすいのと同じように、生活習慣の乱れが卵巣の機能にも大きく影響を与えます。

また喫煙する方、カフェインを多く摂取される方も注意が必要。漢方の考え方では「痰湿(たんしつ)=余分な老廃物がたまっている」・「瘀血(おけつ)=血が滞っている」・「肝欝(かんうつ)=イライラして怒りっぽい」の体質の方に比較的多く見られます。

「抗老防衰」という考え方

漢方の視点からの卵子の老化を防ぐ方法を教えてください。

古村先生 中医学には「抗老防衰」という考え方があります。

老化という変化は、本来持っている「腎」の力、すなわち生命力の衰えであると考えます。

「腎」には「先天の腎」と「後天の腎」がありますが「先天の腎」には個人差があり、生まれ持ったその生命力の強さは変えられない側面があります。

しかし、「後天の腎」については、日頃から食養生を実践することで胃腸を守り、その働きを高く保つことが可能です。

胃腸の働きがよければ、自然界の恵みである食べ物から生命エネルギーを補うことも。

「抗老防衰」を実践するためには、漢方薬と普段の食生活の両面で「先天の腎」と「後天の腎」を同時に補うことが基本です。

次に大切なのは、全身をめぐる血 を補い、運行をよくして、血の滞りを改善すること。

そのためには精神的な心の平穏さを保ち、ストレスを解消し、不安・怒り・焦りといった負の感情をコントロールすることが求められます。

自然界と調和して、体内の「陰陽」のバランスを崩さないように。

朝は早起きをしてしっかり朝食をとり、昼間はよく活動し、夜は気持ちを穏やかにして 23 時までには就寝するようにしましょう。

夫婦も、夫が陽で妻が陰という陰陽の関係。

私は夫婦仲良くすることが「抗老防衰」につながり、卵子の老化予防にもつながると考えます。

漢方から考えるサプリ

先生は不妊治療を受ける女性のため、漢方薬よりも手軽に服用できる本格的な漢方のサプリメントを開発されました。

古村先生 中医学の本場、中国で研修を受けながら、そこで使われている生薬を学び「宝源」を作りました。

「宝源」の主成分は亀の腹甲、亀板(きばん)です。

亀は長寿の象徴で、古代から滋養強壮に用いられてきました。

中国や台湾では薬膳スイーツの亀ゼリーがよく知られていますね。

もう一つの重要な動物成分は、体を温める作用のあるプラセンタ、紫河車です。

「宝源」の原料となるプラセンタは、厳格な衛生管理の元に育成された高品質な豚の胎盤を乾燥させて顆粒にしたもの。これらの有効成分を、タカサブロウ、トウネズミモチ、ハルコガネバナという3種の植物成分と組み合わせ、互いの陰と陽の性質を最大限に引き出し合うよう独自に配合しました。

それぞれの成分のバランスを取り、しかも飲みやすい剤形を模索するのに、最後まで苦労しましたね。

近年、当店を訪れる不妊治療中の患者さんは 40 代の方が大変多くなりました。

相談の中では「卵の質がよくない」「卵子の老化」「卵が採れない」「空胞」「変性卵」などの言葉が多く、自分を責めたり、心に深い傷を受けている方が多いのも特徴です。

自然妊娠を希望される方、あるいは治療中で心身ともに疲れきっておられる方の悩みを聞きながら、何とか希望を叶えてあげたいと取り組んできました。

安全な生薬原料を用いていますので、妊娠されても安心して服用していただけます。

漢方の力で少しずつ妊娠する力を高めていくことができるのですね。

古村先生 生活習慣を改善することでアンチエイジングを実践したうえで、「補腎」「活血」を中心とする漢方を活用していただくのがよいと思います。

たとえ数は少なくとも、質のよい卵子が育つ環境づくりが何よりも大切です。

加齢にともなう卵子の老化は自然の流れかもしれませんが、決して諦めないでほしいですね。

 

古村 滋子 先生 (こむらしげこ) 薬剤師、鍼灸師、鍼灸指導教員、国際中医専門員、漢方薬・生薬認定薬剤師。 2007年には不妊カウンセリング学会が認定する不妊カウンセラーの資格を取得。 学会やセミナーにも積極的に参加し、生殖医療のドクターや培養士、看護師らとも 交流を深める。不妊症・周期調節法の研修のために訪れた中国では、卵胞期の 状態をよくするとして「亀板」などがよいと知り、不妊治療中の女性を中心に店頭で 1000人以上に漢方薬として処方。確かな手応えを感じて、漢方サプリメント「宝源」 の開発につながった。研究熱心な一方、店頭では明るく親しみやすい語り口のカウン セリングが好評。
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