左右の卵管が閉塞?2人目は自然妊娠か体外受精か悩んでいます

蔵本 武志 先生  久留米大学医学部卒業、山口大学大学院修了。山口県立中央病院 産婦人科副部長、済生会下関総合病院産婦人科部長を経て、1990 年オーストラリア・PIVETメディカルセンターへ留学。帰国後、1995 年蔵本ウイメンズクリニック開院。O 型・おうし座。2012年 2月に 電子カルテシステムを導入。電話、携帯電話、パソコンからの自動予 約システムで30 分おきの予約が可能になり、予約順番待ちや受付の 待ち時間を大幅短縮。また、自動支払機設置で精算もスムーズに。
ぴんく☆さん(23歳)Q.昨年 5月に第1子を出産しました。早く第 2 子を授かりたくて8月に断乳し、生 理がすぐに戻りました。ところが基礎体温はガタガタで、排卵の様子がありません。 そのうえ、子宮卵管造影をしたところ、左右の卵管が閉塞していると言われまし た。10月に卵管鏡下卵管形成手術(FT)を受けて開通したものの、医師からは 「左右とも入り口から数㎝にクモの巣状のもやがあり、癒着がひどく絨毛ひだが少 ない」と言われました。「3カ月は自然妊娠に挑み、その後は体外受精を考えたら」 とのこと。再閉塞予防に、通水は毎月行うべきですか? 自然妊娠は無理なのか、 体外受精による妊娠成功率はどうなのか悩んでいます。

子宮卵管造影

ぴんく☆さんは再閉塞予防の通水を受けているそうですが。
蔵本先生 卵管鏡下卵管形成手術後に妊娠した例は多くありますが、3カ月以内に再閉塞するケースが1割ほどあります。
ですから月経後に再度、子宮卵管造影をしたほうがいいです。
当院の場合は検査と治療を兼ねて選択的卵管通水法、つまり子宮内腔を見ながら特殊なカテーテルで卵管に生理食塩水を注入し、逆流するかを見ます。
それを行わない場合は、子宮卵管造影をしますが、その際、過度な緊張などで子宮が収縮していると、卵管が詰まっているように見えることが時々あります。
ぴんく☆さんはFT後の再閉塞の可能性や軽い閉塞を考えて子宮卵管造影をした後、別の周期に可能であれば選択的卵管通水法を1〜2回すれば十分。
それで卵管が通っていれば、自然妊娠に持っていけばいいと思いますよ。

産後は基礎体温が乱れる

基礎体温が乱れているようです。
蔵本先生 ぴんく☆さんは5月に出産していますよね。
産後3カ月〜半年は生理がないのが普通です。
なかには1年以上ない人もいます。
これは、産後は乳汁を分泌するプロラクチンが上昇して、下垂体ホルモン、視床下部ホルモンなどの分泌が不順になり、生理不順や排卵不順が起きやすくなるためです。
ぴんく☆さんは、この相談を送ってくださった時点でまだ産後5カ月ですから、月経不順や排卵が不調なのは当たり前です。
無理に排卵誘発をする必要はありません。
むしろ、もう少し休んだほうがいい。
「早く第2子を」と思い詰めるとかえって逆効果です。
ストレスが排卵障害を誘発して妊娠しにくくなる場合もありますので。
1年くらいは第1子の子育てにゆっくり専念して、心のゆとりを持つことが大切だと思います。
それから時期をみて通水をし、自然妊娠を試みてはいかがでしょうか。
その時に、どうしても生理不順や排卵障害が続くようでしたら、軽く排卵誘発剤を投与することも考えられます。

若さは最大の武器

今後、妊娠する可能性は?
蔵本先生 23 歳という若さは強み。
過去3回の自然妊娠の経験からみても、卵管が通っていれば、すぐに体外受精をする必要はありません。
卵管にクモの巣状のもやが見えるというのも、FTのカメラの性能上の問題とも考えられます。
あるいは、実際に線維性の癒着があるのかもしれません。
その場合は、絨毛ひだが少ないと受精卵を輸送する力が落ちます。
しかし、過去に自然妊娠をして、FTも受けているので、悲観することはありません。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。