タイミング療法3回目。薬のこと、排卵のことなど妊娠できるか不安です

内田 昭弘 先生  島根医科大学医学部卒業。同大学の体外受精チームの一員として、 1987 年、島根県での体外受精による初めての赤ちゃん誕生に携わ る。1997 年に内田クリニック開業。1 階は奥様が副院長を務める 内科・胃腸科、2 階が婦人科。昨年より、内田先生がクリニックの ホームページで受けていた相談を専門の認定看護師が担当するように なり、相談件数が増加。女性相談員のきめ細かい対応が好評。
くまくまさん(31歳)Q.タイミング療法3回目です。今回、生理の5日目から5日間クロミフェン を飲み、9日目で右10㎜、左11㎜の卵胞がありました。13日目で右11㎜、 左11㎜、内膜7㎜だったのでクロミフェンをもう5日間服用。18日目で 内膜は7.5㎜、右18㎜、17㎜と2つの卵胞が育っていました。22日目 に2つとも排卵していて、内膜は10㎜に。排卵日にタイミングをとりました。 先生から11日後に検査薬で調べるようにと指示がありましたが、それま でにできることをしたいと言うと、ルトラールⓇとプレマリンⓇを12日間朝 ・ 夕飲むことに。ところが服用前に、高温期4日目で突然、嘔吐しました。 私のような症状で妊娠できるか不安です。

薬の影響、副作用

クロミフェンを合計 10 日間服用したそうですが、薬の効果は?
内田先生 クロミフェンを 10 日間服用して、 18 日目で卵胞が 18 ㎜と 17㎜であるなら、その効果は少ないといえると思います。
そして、子宮内膜が 7.5 ㎜ということは、内膜が薄くなるクロミフェンのよくない影響(副作用)が出ていると考えられます。
おそらく、生理の経血量や頸管粘液も少なくなっているのではないでしょうか。
もしかしたら、くまくまさんにはクロミフェンでの治療は合っていないのかもしれませんね。
ル ※トラールⓇとプ ※レマリンⓇを服用する前に、突然の嘔吐があったのはなぜですか?
内田先生 今回の嘔吐は、たまたまではないでしょうか。
薬の影響ではないと思います。

タイミングはいつ??

排卵日にタイミングをとったということですが、その日だけがチャンスでしょうか?
内田先生 確かに排卵は 24 時間のなかで一瞬のことですが、精子が生きていれば排卵の2日前でも妊娠の可能性はあります。
当院では、排卵の前3日・後1日の、トータル5日間でタイミングをとる日が2回あるといいと伝えています。
ご主人にプレッシャーをかけないよう、楽に考えてねと。

排卵誘発の変更

また、妊娠がわかるまでに何かできることはないかと聞いた時に、「体に異常がないので必要ない」と言われたそうですが。
内田先生 子宮内膜の厚さから異常がないとはいえないので、まず排卵誘発剤の再検討をするべきだと思います。
ただ、くまくまさんと担当の先生との間に理解のずれがあるかもしれないので、今のままで治療を継続するかどうか、直接聞いてみてはいかがでしょうか。

やり方を変えながら、妊娠へ

不安を解消し、よりよい治療を進めるためには何が大切ですか?
内田先生 前向きにご自分で勉強してこられる患者さんは、医師側も治療が進めやすいですね。
そして、医師と納得できるまでしっかり話し合うことが、よりよい治療につながると思います。
当院では、タイミング療法でも人工授精でも、前回の周期で患者さんが妊娠しなかった場合、治療効果や問題点を伝えなければ先へは進めないと考えています。
同じことのくり返しは避けたいですからね。
そのためには検査が重要です。
必要なデータをとっていれば、仮に人工授精に進んだとしても過去の情報が得られますから、その時に最大の妊娠チャンスをつかめるということです。
まずご主人と二人で不妊に関する知識を深め、医師から提案された治療を自分たちで選択していくことが大切だと思いますよ。
※ルトラールⓇ:経口黄体ホルモン剤。
※プレマリンⓇ:エストロゲン製剤。黄体機能不全による不妊症に用いられる。
>全記事がドクター編集!

全記事がドクター編集!

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。