さっちゃんさん(29歳)
移植5回陰性の結果を受けて、子宮筋腫(実際は内膜症、腺筋症)を取りました。
私は体外受精を保険適応内で終える予定なので、移植残り回数はあと1回となりました。
残る卵は2個(4ab,4bb)です。
私としては、これまでかすったこともないため、最後は2個移植で全て使い切って終えたい気持ちがありますが、医学的に見ると腺筋症術後の2個移植はリスクが大きいでしょうか?絶対的にやめたほうが良いでしょうか?
主治医は「子宮筋腫だったとしても2個移植は怖い」と言っていたため、腺筋症だったとなると絶対的に2個移植は勧めないと思っています。
他の先生のご意見も伺いたく相談しました。ご回答いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
広島HARTクリニックの向田哲規先生に伺いました。

高知医科大学卒業。同大学婦人科医局に入り、不妊治療・体外受精を専門 にするため、1988年アメリカ・マイアミ大学生殖医療体外受精プログラムに在 籍。1990年から5年間NY・NJ州のダイヤモンド不妊センター在籍後、1995年 広島HARTクリニックに勤務し、現在院長として臨床に従事。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
腺筋症の減量手術後は、一般的な筋腫の手術後と比べて、妊娠中のリスクがやや高くなると考えられています。この点についてご心配されるのはもっともだと思います。
そのうえで、「胚を1個移植するか、2個移植するか」という点ですが、2個移植の場合は双子になる可能性があり、その分、妊娠中のリスクが高くなる可能性があります。
一方で、これまでに5回の移植で生化学妊娠が2回という経過を踏まえると、妊娠の成立率を少しでも高めるために、2個移植を検討するという考え方もあります。
ただし、今回は腺筋症の手術後というこれまでとは異なる状況ですので、安全性を優先して、まずは1個移植から試してみるという選択も十分に考えられます。
また、今回が保険診療での最後の機会とお考えの場合には、リスクをご理解いただいたうえで、2個移植を選択するという考え方も一つの方法です。

なお、現在29歳で、採卵時もお若かったと考えられるため、受精卵の染色体異常の頻度は比較的低いと推測されます。そのため、良好な胚を2個移植した場合には、両方とも着床して双子になる可能性があることも、あらかじめ知っておいていただくことが大切です。
移植前の準備としては、リュープリンを2か月ほど使用して腺筋症の活動性を抑えることが有効と考えられます。また、子宮内の環境を整える目的で、乳酸菌が優位な状態にしておくことも一つの方法です。