Funcy Socksさん(42歳)
16日に胚移植予定でしたが、9日に子宮内膜が厚いところでも6mmほどだったため、20日に延期になりました。
それまで処方されて服用していた、エストラーナ、バイアスピリンに加え、エストラジオールも服用するようになったのですが、そもそもなぜか生理初日量の出血が8日から毎日続いています。
子宮内膜が薄いのはそのせいではないかと思っていますが、医師は「分からない」とのことでした。胚移植をするのは今回が4回目ですが、胚移植周期に出血をしたことがなかったため、心配しています。
生理初期のような鈍痛もあり、ずっと横になるようにはしているのですが…。
以下、質問です。
①エストラーナやバイアスピリンでこんなに出血することはよくあることでしょうか。食事も運動も気をつけていて思い当たるふしがないです。
②「エストラーナやバイアスピリンで出血が起こることがある」とのことでしたが、どれくらい出血が想定範囲内なのでしょうか。
③来週、再検査の際に子宮内膜が7mm以上になっていても、胚移植を延期した方がいい可能性はありますか。
小川誠司先生に教えていただきました。
2004 年名古屋市立大学医学部卒業。2014 年慶應義塾大学病院産婦人科助教、2018 年荻窪病院・虹クリニック、2019 年那須赤十字病院産婦人科副部長、仙台ART クリニック副院長を経て2023年9月、藤田医科大学東京 先端医療研究センターの講師、2024年4月から准教授に就任。自費で最新の医療を受けられるという併設の羽田クリニックで患者さん一人ひとりの思いをかなえるべく診療も行っている。日本産科婦人科学会専門医。日本生殖医療学会専門医。
●エストラーナやバイアスピリンでこんなに出血することはよくあることなのでしょうか。食事も運動も気をつけていて思い当たるふしがないです。
バイアスピリンを使用している場合、一般的には出血しやすい傾向にありますが、黄体ホルモン使用前のエストラーナを使用している時期に出血することは、ほとんどありません。
したがって、今回のFunky Socksさんの出血は、エストラーナ製剤の吸収が悪く、子宮内膜が不安定で出血をきたしており、出血によって内膜が薄くなっている可能性は十分にあります。エストラーナのような経皮製剤の場合、同じ薬の使い方をしても、ホルモン剤の吸収率により血中濃度が十分に上がらないといったことは、よくあります。
●「エストラーナやバイアスピリンで出血が起こることがある」とのことでしたが、どれくらいの出血が想定範囲内なのでしょうか。医師に聞いてもネットで調べてもわかりませんでした。
移植周期に子宮内腔からの出血がある場合は、どのような量であっても移植には適さないと考えます。従いまして、今回の移植はキャンセルされることをおすすめします。
●来週、再検査の際に子宮内膜が7mm以上になっていても、胚移植を延期した方がいい可能性はありますか。
移植周期に出血をきたしていることは着床環境にとっては好ましくありません。たとえ7mm以上でも出血が持続しているのであれば、次周期に延期することをおすすめします。
今回4AAと非常にグレードの良い胚を移植される予定ですので、着床環境もベストな状態で移植すべきだと思います。時間的に焦っておられるお気持ちは分かりますが、ここは後悔しないためにも、自分自身で全く憂いのない周期で移植された方が良いように思います。