【Q&A】低温期なのに基礎体温が高い~松原先生【医師監修】

りなさん(29歳)

まだ不妊治療をしていませんが、2024年6月26日に9週で稽留流産しまい、そこから1周期あけて妊活を再開しましたが生理の乱れがあり、漢方を飲んでいます。今回、排卵チェックをしてもらってタイミングもとりましたが妊娠はしませんでした。基礎体温も以前より乱れていると感じます。
ホルモンバランスの乱れなのか、基礎体温が低温期なのに高いなと感じます。調べたら、「低温期で高いと卵子の質が落ちる」と出てきて怖くなりました。今は夏ですが、クーラーをつけて寝ていないせいでしょうか?病院では「不妊ではない」と言われているし、妊娠も1回目はすぐにしたのですが、怖くなりました。

操レディスホスピタルの松原先生に伺いました。

操レディスホスピタル 松原 寛和 先生
名古屋市立大学卒業。操レディスホスピタルでは、生殖医療部門の統括部長として、主に不妊治療を担当。医学博士。日本産科婦人科学会専門医・指導医。日本生殖医学会 生殖医療専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

●りなさんの基礎体温の乱れについて、何が原因と考えられますか?また、その原因を特定するための検査は何がありますか?

基礎体温が乱れている原因として、流産直後であることが考えられます。その理由は、流産後には2~3か月の間、排卵がないこと、排卵しても基礎体温が安定しないことがあるからです。
しかし、流産後3か月以上経過しても基礎体温が安定しない際には、主治医の先生と相談されて必要なホルモン採血をされるとよいかと思います。

●基礎体温が低温期なのに高い場合、それが卵子の質に影響を及ぼすと考えられますか?

低温期で基礎体温が高い場合に、卵子の質が低下するという明らかな医学的根拠は報告されていません。そして、お腹の皮下脂肪が体内の温度を調節しており、卵胞の中にある卵子まで熱が届くことは考えにくいですので、あまり心配されなくてもよいと思います。

●りなさんが以前すぐに妊娠した経験があるにもかかわらず、現在妊娠しないのは、どのような原因が考えられますか?

流産後で月経周期が不安定であることが原因として考えられますので、今現在は心配されなくてもよいと思います。今後、3~4か月経過しても妊娠されない場合には、不妊検査を受けられることをお勧めします。

●基礎体温の乱れを整える方法などアドバイスをお願いします。

睡眠をしっかりとる、ウォーキングなどの軽い運動を続けるなど、生活習慣を見直されることやバランスのよい食事を摂られることをお勧めします。

 

>全記事、不妊治療専門医による医師監修

全記事、不妊治療専門医による医師監修

不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。本サイトの全ての記事は医師監修です。