【Q&A】流産後の不妊治療について~重富先生【医師監修】

Mさん (30歳)
3月に流産手術をしてからまた生理が再開したので、タイミング法で排卵検査薬を使いながら妊活しております。
妊活再開から2周期ですがリセットが来てしまいました。
流産経験もあることから次リセットが来たら不妊クリニックに診てもらおうと思っています。アドバイスがいただきたいです。

重富先生に聞いてみました。

【医師監修】ASKAレディースクリニック 副院長 重富洋志 先生 2003年、奈良県立医科大学卒業。星ヶ丘厚生年金病院、奈良県立医科大学で産婦人科医の経験を重ね、2017年よりASKAレディースクリニックの副院長として従事。患者様が納得して治療を進めてもらえるような診療がモットー。患者様の生活スタイルに合わせた診療を行い、土日祝だけでなく、夜は20時まで受付時間を設けている。生殖医療専門医、日本産科婦人科学会専門医。趣味はマラソン。

※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

流産手術後の妊活の開始時期や注意点等について教えてください。

流産手術後の妊活は、一般的に2周期休んでからと指示されることが多いです。ただ、流産後に数周期を休む方が良いという確実なエビデンスはありません。流産は身体的・精神的に負担をかけるため、妊活を休むことで身体的・心理的な回復やストレスの軽減につながる場合があります。そのため、このように提案されます。
今回、流産手術後に妊活を再開されているとのことですが、このまま妊活を続けても問題はありません。

次もリセットした場合は不妊専門クリニックを受診したほうがよいでしょうか?

流産は残念な結果ですが、一方で、お二人は妊娠できるということでもあります。しばらくセルフタイミングを行うことも可能です。その場合でも半年間、妊娠に至らない時は不妊専門クリニックを受診してください。他に妊娠を妨げる要因がないか精査します。

不妊専門クリニックを初めて受診する時期と、受診までに自分でできることはありますか?

不妊専門クリニックを受診する時期についてですが、排卵前には超音波でタイミングの時期をアドバイスできます。また、月経時には採血でホルモン検査を行います。
クリニックによってはご希望の初診日を予約することが難しいため、あまり時期を気にせず予約をとられることをお勧めします。
受診するまでに準備することは、基礎体温の測定などがあります。それぞれのクリニックで必要なことは指示されますので、まずは受診していただいて大丈夫です。

今後の妊活の進め方についてアドバイスをお願いします。

30歳とお若いですし、これから半年間ほどセルフタイミングを行っても問題ありません。もちろん、不妊治療を開始することも可能です。その場合は、できるだけ自然に近く、身体に負担が少ない方法から開始することになります。

現在、不妊治療は保険で行われていますが、画一的な治療を行うわけではありません。あくまでも患者様が主役ですので、治療についてのご希望があれば遠慮されずに主治医に伝えてください。

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