【Q&A】ホルモン補充周期で移植できず……~岡野先生【医師監修】

あさりさん(42歳)

私が通っている病院はホルモン補充周期で移植する方法になっていて点鼻薬、エストラーナテープ、膣錠があります。
点鼻薬とエストラーナテープをすると子宮内に水がたまり、子宮内膜も厚くならないという現象が2023年12月と今回2024年3月の2回お
こっていて移植に進めません。
2023年2月と2023年4月の2回の移植は点鼻薬とエストラーナテープをしても子宮内に水がたまるとか子宮内膜が厚くならないっていうト
ラブルはありませんでした。
何が原因と考えられるのか教えていただきたいです。
病院の先生は、私が過去に流産手術と子宮筋腫の適出手術をしているので癒着を疑っているようで今度子宮鏡検査することになっています。

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

【医師監修】岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

 ホルモン補充周期での凍結融解胚移植治療で、2023.12月と2024.3月に子宮内に液体が貯留し子宮内膜が厚くならず、2023.2月と4月には起こらなかったとのことですが、2023.4月以降に流産手術や子宮筋腫手術を実施したのであれば、子宮内の癒着も考えられると思いますので、子宮鏡検査で確認したほうが良いと思います。

もし、癒着があれば、治療することにより以前の状態に戻る可能性があると思います。

現在通われている病院は、ホルモン補充周期で胚移植の方針とのことですが、自然周期での治療が可能であれば、それも選択肢の1つになりますし、まだ実施されていなければ、子宮内膜着床能検査や、乳酸菌サプリを用いた子宮内環境の改善も考慮して良いと思います。

先生とよく相談してみてください。

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