【Q&A】ERA検査と移植どちらをするか~岡野先生【医師監修】

くうさん(32歳)

過去3回移植(6BB,5BB)したものの妊娠に至らず、検査周期でEMMAとALICE検査済み(抗リン脂質抗体検査、NK細胞活性検査、TH1TH2検査も異常なし)ですが異常なしの結果でした。
これといった不妊原因が見つからず、次回の移植(3AA,3BA,3BC䛾卵あり)にするかERA検査にするか悩んでいます。
ネット情報で、ERA検査はあまり意味がないという意見もあるため、検査するよりも早く移植したいという気持ちも大きく、どうするか悩んでおります。
アドバイスいただけますと幸いです。
よろしくお䛽がいします。

絹谷産婦人科の岡野真一郎先生に伺いました。

【医師監修】岡野 真一郎 先生 (絹谷産婦人科 副院長)川崎医科大学卒業後、広島大学医学部医局、広島市立安佐市民病院産婦人科、土谷総合病院産婦人科、公立みつぎ総合病院産婦人科、呉共済病院産婦人科、中国労災病院産婦人科医長を経て、2007年より現職。日本生殖医学会認定 生殖医療専門医、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。

①ERA検査について教えてください。

ERA検査とは、子宮内膜着床能検査といい、子宮には胚を受け入れるのに適切な時期(着床の窓)がありますが、不妊症患者さんの中には、この適切な時期にずれが生じている方があり、そのずれがないかを確認するための検査です。

適切な時期がずれていた場合は、そのずれに合わせて移植時間を調整することで着床率が改善することが期待されます。

最近は、このERA検査に関して懐疑的な意見もあり、有用性の評価は難しいところですが、他の着床障害に関する検査(ご夫婦の染色体検査など)で異常がないのであれば、担当医と相談のうえ実施してみても良いのではないかと思います。

②先生であれば、どのような検査や治療を勧められますか?

相談者さんは、過去3回移植不成功とのことですので、2個移植も考慮されてみてはと思います。

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