【Q&A】ラクトバチルスについて~森先生

子宮内環境と移植について気になりますよね。

草津レディースクリニックの森 敏恵先生に教えていただきました。

森 敏恵 先生(草津レディースクリニック)日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会会員、日本受精着床学会会員、日本卵子学会会員。神戸や滋賀県の産婦人科などを経て、草津レディースクリニック院長に就任。「笑顔になれるクリニック」をめざし、臨床心理士による心のケアなど、心身両面の治療を大切にしています。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
ゆーゆさん(35歳) 体外受精で移植してもなかなか上手くいかないため、EMMA検査をしたところラクトバチルスが0%でガードネレラ菌が87%を占めていました。
アモキシシリン内服薬を飲んだ後ラクトフローラフォルテという膣錠を使って現在治療しています。
来週移植するのですが、通っているクリニックでは感染予防のために、移植前日、当日、翌日とクラリスロマイシンを飲むように指示されています。
せっかく膣錠を使ってラクトバチルスを増やしても、移植の時に抗生剤を飲むといい菌がまたいなくなってしまうのではないかと心配です。
長年人工授精、採卵、移植のたびに抗生剤を飲み続けていてカンジダにも頻繁になるようになってしまいました。
今回も抗生剤を飲むことでいい菌は死んでしまわないでしょうか?
子宮内フローラのためにできることはないでしょうか?

■相談内容や検査データを見て、どのような印象をもたれましたか?

子宮内細菌叢の治療は新しい分野ですし、先生によってやり方が違う部分もあると思います。2021年11月に出版された、生殖医療ガイドラインでは推奨レベルCで、有効性も確立された治療方法もまだ認められていません。

■子宮内フローラは不妊にどのような影響を与えるのでしょうか?

子宮内フローラの改善により着床がしやすくなることが期待されています。

■ラクトバチルスを増やしたあと、移植時に抗生剤を飲むことについて不安に思っているそうです。先生のお考えをお聞かせください。

当院では移植時の抗生物質投与は行っていません。
移植時の抗生物質投与は行っている所とそうではない所があると思います。
また、抗生物質投与によってラクトバチルスが減る可能性はあると思いますが、そのことが妊娠率の低下を招くかまではわかっていません。

■カンジタ膣炎を何度も再発しているそうです。治療や対策などについて教えてください。

カンジダの再発、大変ですね。カンジダは常在菌なので繰り返す方は「治す」と考えるのではなく、今後の付き合い方を考えていくとよいと思います。
どのぐらいの症状が出ているのかわからないのですが、明らかにカンジダで症状が強ければお薬で抑えていけばよいですし、軽症でしたらすぐに薬を使ったりせず少し様子をみていると自然に症状が軽快するかもしれません。

■子宮内フローラのためにできることはありますか?

子宮内フローラのためには、
*腸内細菌叢を良くしておく、
*生活リズムを整える、
*ビデを使わない
などが対処法として考えられると思います。

■その他、何かアドバイスなどあればお願いします。

通院先の先生は実際ゆーゆさんを診察していらっしゃるので、その中で最善と思われる治療をしてくださっていると思います。
先生とはお話しされていますか。
納得できるまで主治医の先生とお話ししてみるのが一番良いと思います。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。