何事もよい方へ考えていきましょう

田村秀子先生の 心の 玉手箱Vol.31

検査で次々と判明する マイナス要素の結果に、 妊活半年で心が折れそう……。

前向きに治療に向かうには どうすればよいのでしょう?

秀子先生にお話を伺いました。

みおこさん(自営業• 34歳)Q.妊活をして半年くらい。治療をされている方々に 叱られそうですが、検査で約2カ月経ち、もうす でに心が折れそうです。子宮卵管造影、ホルモン 検査、つい1年前に打ったはずの風しん予防接種 の抗体が8倍とわかり、また打たないといけない ハメに……。多嚢胞性卵巣症候群とも診断され、 今はブドウ糖負荷試験の結果待ちです。一番のダ メージは精液検査でした。再検査が必要だけど、 もう悪い結果を聞いてダメージを受けたくない。 年齢もあって早く治療を進めていかねばならない のは重々承知ですが、どうしてもつらいのです。

みおこさんの投稿に 寄せられたコメントです!

もう師走さん(主婦・36 歳) そんなこと言っても年齢は待ってくれないので、次は年齢 による不妊というか、妊娠しづらくなってきますよ。ダメー ジを受けたくないといっても現実を受け止めて、どんどん 検査や治療をしていかないといけないと思います。みおこ さん、妊娠出産するには決してお若くないのですから、引 きずってばかりだと時間の無駄です。つらいだろうけど同 時に検査してできるだけ早く、顕微授精などへ進まれたほ うがよいのではないでしょうか。
さちこさん(秘密・秘密)みおこさんは高度生殖医療をしてまで子どもが欲しいとは 思わないのかなと感じました。違っていたらごめんなさい。 もしなるべく自然に過ごしたいなら、医師に相談して軽い 誘発でタイミングをとることから治療を始めてもいいので は? でも私ならそんな時間の無駄になることはしないな。 検査結果を聞いてそれでもうつらいなら仕方ないと思いま す。どのくらい子どもを欲しいと思っているのか、どこま での治療ならしてもいいと思っているのかなど、夫婦でよ く話し合うといいと思いますよ。

治療は始まったばかり もしかするとまだ 始まってもいない?

もう 34 歳とおっしゃっているけれど、少なくとも“もう”なんて言わないこと。
まだ 34 歳です!
治療といっても、まだごくごく初期の段階。治療ともいえない検査の時期ですね。
ちょっとでも悪いところが見つかったら、それは先に進む“道具”になるわけですから、前向きにとらえていきましょう。
たとえば、ご主人の精液検査の結果が、一番ダメージが大きかったとのこと。
1回目はご主人の採取の方法に問題があったかもしれませんし、もう一度調べてみる必要があるでしょう。
最初にとんでもなく少なかった人が2回目以降は正常値ということもよくあるケースです。
“もう悪い結果を聞いてダメージを受けたくない”なんて、それでは先へ進むことができません。
再検査で悪い結果が出たとしても、これを機に人工授精や顕微授精など、男性不妊の勉強をして早めに視野を広げておくことも悪くないと思います。

事実は事実として 受け入れながら 気持ちをラクに

ご主人の精液検査の結果が顕微授精レベル、予防接種を受けたはずの風しん抗体検査の結果が8倍、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断され……、落ち込む気持ちもわかりますが、そこでずーっと立ち止まっていると、結局何も始まりません。
とはいえ妊活半年くらいでつまずいて、悩んでいる方って結構多いんです。
そもそも病院に行けばすぐに妊娠できると思うのが大間違い(笑)。
病院は、まるで重箱の隅を突くようにいろんな検査をして、悪いところを探すところです。
みおこさんも「、一度に悪いところが2つも見つかってラッキー!」くらいに思っておきましょう。
風しんの抗体検査にしても、ワクチンを打ったのになぜ?と思われるかもしれませんが、ワクチンを打った後に抗体の検査をしないところもあります。
そうすると予防接種をしたからと安心して感染してしまうことも……。
そう思えば、みおこさんはきちんと抗体検査をしてもらってとてもラッキーだったわけです!
事実は事実として受け入れて、そんなふうに考えていけると、少し気持ちがラクになるかもしれませんね。

相談すべきはドクター 治療に積極的な 姿勢を見せましょう

風しん抗体検査も、PCOSのブドウ糖負荷試験にしても、とても手厚く診てくださっている病院だと思います。
担当医の先生にもっとご相談されてみてはいかがでしょう?
もし再検査でご主人の精子が本当に少なかったとしても、前述のようによくお勉強しておくといいですね。
そうすることでワンクッション入り、ショックも和らぎます。ただし、信頼できるドクターが書いた記事などで。
正確な知識をもったうえで、どういう治療がいいのか選択できるようになっておいてください。
医師は日々、本当にいろんな患者さんと接しているわけです。
同じ 34 歳の方でも、絶対に薬は飲みたくないという人もいれば、最初から体外受精で治療してほしいという方もいらっしゃいます。
もし早く次の治療に進みたいと思われるなら、積極的な態度でアピールするべき。
そうでないと先生に伝わりません。
あくまでも自分の意志を反映しながら進めるのが不妊治療です。
ここまでの治療はできるけど、ここからはできないと、意志をしっかり伝えることが大事。まずは素直に自分の今の気持ちを話してみませんか?

秀子の格言

「“検査で悪いところが2つも 見つかるなんてラッキー!”と、 何事もよい方へ考えていきましょう」
田村 秀子 先生 京都府立医科大学卒業。同大学院修了後、京都 第一赤十字病院に勤務。1991年、自ら不妊治療 をして双子を出産したのを機に、義父の経営する田 村産婦人科医院に勤め、1995年に不妊部門の現 クリニックを開設。東京と京都の往復で超多忙を極 める秀子先生。最近の楽しみは、スタッフと一緒に 作って食べるお昼ご飯だそう。手早く簡単にできる秀 子先生のレシピは、スタッフの間でも人気の的!
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。