病院で予測された排卵日と排卵日検査薬の結果が異なり戸惑っています

秋山 芳晃 先生  東京慈恵会医科大学卒業。東京慈 恵会医科大学附属病院、国立大 蔵病院に勤務後、父親が営んでい た産科医院を継ぎ、不妊専門病院 として新たに開業。O型・やぎ座。 最近、超音波検査の機器を最新の ものにアップデート。画像が格段 によくなり、より正確でスピーディ に診断ができるように。
さきさん(39歳)Q.今月から病院に通い始め、タイミング療法で頑張っています。月曜日 の診断で、「卵胞が16㎜になっているので、タイミングは木曜日です」 と先生から言われました。家で排卵日検査薬も併用していますが、テ スト結果はLH反応ピークが火曜日。この結果を信じるなら、病院で の診断の「木曜日タイミング」では排卵は終わっているはず。さらに「卵 胞は1日に2㎜ずつ大きくなる」のですよね。ならば、木曜日では卵 胞は22㎜。病院の診断にどうしても疑問を感じ、通い続けていいの か迷っています。

排卵のメカニズム

まず排卵のしくみについて教えてください。
秋山先生 まず、卵胞の発育とそれにともなうホルモンの変化についてご説明します。
月経3日目頃の直径2〜3㎜の「胞状卵胞」という卵子の入っている袋が1日に約2㎜程度のペースで大きくなり、直径 17 〜 25 ㎜ほどに育つと排卵に至るとされています。
この過程では、卵胞から分泌されるエストラジオールというホルモンが上昇していき、ピークに達すると脳が刺激され、LH(黄体化ホルモン)が大量に分泌されます(LHサージ)。
LHの増加が始まってから 32 〜 36 時間、ピークから 10 〜 12 時間程度で排卵が起こるとされています。

性交は何日間か続けて

病院での「月曜日に卵胞が 16 ㎜なのでタイミングは木曜日」という診断は間違っていないのでしょうか。
秋山先生 卵胞径は1日約2㎜ずつ大きくなることから考えれば、木曜日は 22 ㎜。
LHがピークになる卵胞径は個人差があり、排卵誘発剤の使用の有無などによっても異なりますので、超音波検査とホルモン検査で確認をしておく必要はありますが、20 〜 22 ㎜の卵胞径でLHがピークになっている患者さんが多いように思います。
そうなると、やはり担当の先生が予測されたように水曜日から木曜日あたりということになります。
どうしても幅が出てしまいますが、排卵日に性交しなければ妊娠できないというわけではないので確率を上げていただくために「何日か続けて性交渉するように」というアドバイスもしています。

複数の検査で精度を

自宅で行った排卵日検査薬の結果と異なるということですが……。
秋山先生 当院でも排卵日検査薬の併用をおすすめすることもありますが、測り方や測る時期によって結果に違いが出ることもあるんです。
火曜日にLHのピークがあったとすれば、その 12 時間後あたりで排卵したということになりますが、LHの上昇そのものはピークを挟んで2日間くらいあるので、1回のテストではLHの反応が出たその時がピークであったかどうかわかりません。
実際には、LHテストを早めに開始して、反応が出始めたら 12 時間ごとに検査をしていかないと、正確にピークを定めることはなかなかできないと思うんですね。
いずれにしても、1つの方法で排卵日の推定を行うのではなく、ご自身によるLHテストやおりものの状態、血液のホルモン検査、推定日後の排卵の確認など、いろいろな情報を駆使して精度を高めていくのがいいと思います。
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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。