採卵のたびに卵の質が落ちているのはなぜ?

雀部 豊 先生 東邦大学医学部、同大学大学院医学研究 科修了、医学博士。1994年アメリカへ留 学し、高度生殖医療を研究後、東邦大学 医学部第1産婦人科、東京都立荏原病院 産婦人科勤務を経て、2002年より幸町産 婦人科診療所に勤務。現在は副院長を務 める。A型・てんびん座。ご自宅のリビン グにBOSEのスピーカーシステムを設置予 定の先生。ゆっくりくつろげるはずと今から 楽しみにしているとか。
あだっしゅさん 36歳 Q. イミング治療半年、体外受精(IVF)1年です。  ョート法で3回採卵しましたが、 1回目:採卵数7個、受精数5個、胚盤胞2個 2回目:採卵数4個、受精数4個、胚盤胞1個 3回目:採卵数6個、受精数3個、胚盤胞0個 …と、だんだん質が落ちてきています。 これは、やはり誘発の影響があるのでしょうか?

排卵誘発を卵の質

回数を重ねていくたびに卵の質が落ちてくる、というのは何か原因があるのでしょうか。
雀 部 先 生  ショート法やロング法など注射を連日打つ卵巣刺激法を繰り返していると、1回目はいい卵が採れても2回目、3回目はだんだん質が落ちてくることがあります。
原因ははっきりとはわかっていませんが、おそらく治療に使われるHMGという薬が外因性ホルモンのため、それで外から強い刺激をすることで卵巣が疲弊してくるのではないかと考えられます。
あだっしゅさんは1年に3回ショート法にチャレンジしているということですから、卵巣が少し疲れている状態なのかもしれません。

マイルドな排卵誘発を選択?

しばらく治療をお休みしたほうがいいですか?
雀部先生 これだけ数が採れているので、卵巣機能はまずまずのほうだと思います。 36 歳と年齢もやや高めなので、マイルドな卵巣刺激法だったらこのまま治療を続けても大きな問題はないと思いますよ。
では、あだっしゅさんは今後、どのような治療方針で進めるのがベストでしょうか。
雀部先生 現在トライしている刺激法が合っていない可能性がありますから、一番適した方法を見つけるためにミュラー管ホルモンや※ ロミフェンチャレンジテストなどの検査をして、卵巣機能をきちんと評価する。
※クロミフェンチャレンジテスト:排卵誘発薬を用いて卵巣機能の予備能を調べる検査。
そして、最も重要なポイントが、一つの刺激法に固執しないでいろいろな方法を試してみることです。私のクリニックの場合だったら、まず ロミフェンを使う比較的マイルドで、幅広い条件の方に合う誘発法にトライし、状況をみてピルや注射の量を調整したり、刺激法を変えていきます。

オーダーメイドな治療

患者さん一人ひとりに合う卵巣刺激法を見つけることが大切なんですね。
雀部先生 ショート法やロング法から負担の少ないクロミフェンに切り替えて妊娠する方もいるし、その逆のケースもある。一般的に妊娠しやすい方法があるということではなく、その患者さんにとって最も適した方法を見極めることが重要なんです。

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