【Q&A】判定日のhCGが2回とも低値でした~加藤 徹 先生【医師監修】

なっちゃんさん (33歳)  
1回目の移植で妊娠するも、心拍が確認できず稽留流産となり手術をしました。
1回目の妊娠判定時(BT10日)hCG141。判定日の1週間後のhCGは3255でした。
この度3回目の移植にて、再度妊娠反応が出るもhCG122(BT10日)でした。
現時点での妊娠率は五分五分、要するにhCGの伸び率が大事になってくるようですが、他の方の投稿を見ていると判定日のhCGがもっとあるように思います。
一度すでに流産を経験しており、さらに不安な気持ちが強いです。
判定日のhCGが2回とも低値なのは、どういったことが影響しているのでしょうか?
また、この度の移植でもし上手くいかなかった場合、次回以降に向けて受けた方がいい検査や治療法があれば教えていただけると幸い
です。
Kobaレディースクリニック 加藤 徹 先生に聞いてみました
【医師監修】Kobaレディースクリニック 加藤 徹 先生
兵庫医科大学大学院卒業後、兵庫医科大学病院周産期センター長や医局長を歴任し、令和4年よりkobaレディースクリニック副院長として従事。令和6年6月同院長就任予定。日本生殖医学会認定生殖医療専門医、指導医。
※お寄せいただいた質問への回答は、医師のご厚意によりお返事いただいているものです。また、質問者から寄せられた限りある情報の中でご回答いただいている為、実際のケースを完全に把握できておりません。従って、正確な回答が必要な場合は、実際の問診等が必要となることをご理解ください。
まず、HCGが判定日に低値ということは、着床していないということです。これはHCGが低いから妊娠継続出来ていないわけではなく、妊娠継続できる胚であれば着床後に問題なくHCGが分泌されるということです。
また、妊娠判定時のHCGが低い高いを論じてもあまり意味はありません。現に、流産した際にはHCGは十分な量が分泌されていますが、結果流産となっています。

重要なのは良好胚(染色体異常のない胚)を移植することですが、これはPGT-Aをしなければ分かりません。PGT-Aは自費診療となります。
その他の点としては、流産の原因として、母体の不育症素因を調べることも重要だと考えます。
もし当てはまる場合は、それを治療しながら妊娠を目指すという事が必要となります。

また、子宮内膜の着床環境を調べる検査もあります。先進医療に登録された検査であれば保険診療に追加する形で可能です。
もう少し具体的な内容を相談されたい場合は、当院ではオンラインでの診療も行っていますのでご利用ください。
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