【Q&A】移植後の運動 ~浅田先生

せっかく移植したら、着床して妊娠反応が欲しいものです。

移植後の過ごし方はどうしたらいいのでしょう?

浅田先生に聞いてきました

 

浅田レディースクリニック浅田義正先生  名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の名古屋駅前、勝川、東京・品川にクリニックを開院。著書に『不妊治療を考えたら読む本』(講談社)など多数。
いなみんさん(42歳) 移植後、ウォーキングだけでなく、ダンスエクササイズもしてみようと10分くらいしてしまいました。判定は3日後です。下腹部に違和感が少しあるくらいですが、激しく動くと子宮にどのような影響がありますか?

移植後に安静にすれば妊娠率が上がるというデータは全くありません。

安静にしても意味がないことが分かっているため、ほとんどの施設は移植後に安静時間を設けていないと思います。体外受精が始まった頃は、移植後の2~3時間は安静にしてもらっていたこともありましたが、今から20~30年前の話です。

不妊治療をしていれば、着床した時期や妊娠反応が陽性になった時期が分かりますが、不妊治療をしていない場合は、安静にしたり運動を控えたりせずに通常どおりの生活を送り、ずっと後になって妊娠に気づくのが普通です。逆に、望まない妊娠をしたときに、激しい運動やストレスによって流産するのであれば、あえて産婦人科で人工妊娠中絶手術を受ける必要もなくなるでしょう。

人類は現代に至るまで、様々な進化によって過酷な状況を生き抜いてきました。子宮は骨盤の一番安定した位置にあり、骨と同じように振動するわけではありません。体温的にも安定しており、赤ちゃんは一番安定したところで育つようになっています。また、我々の体全体には常に脈を打って血液が流れており、細胞自体は少しずつ揺れ動きながら生きています。そのため、妊娠に関しては、外からの振動の影響を考える必要はないでしょう。

受精卵が育つかどうかを決めるのは、受精卵の中の遺伝子のバランス、その時々の遺伝子の発現です。移植後の過ごし方によって結果が変わるという考えから抜け出すことができれば、ストレスも軽減させることができるはずです。

 

 

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不妊治療に関するドクターの見解を取材してきました。